「《停念堂閑記》49

「停念堂寄席」40

 

《 お笑い“天国”》

 

〔概説編〕

 

いらっしゃいませ ようこそのお運びで

本当に よくいらっしゃいましたねー

他に 行く所はなかったのですか ?

北極とか

南極とか

これは ないですよね

寒いですからね 

パチンコ屋さんへは ?

余計な穿鑿は よせって

ごもっとも ごもっとも

毎度 バカバカしいお笑いで恐縮でございます

世の中 

ややっこしくって 

せせっこましくって 

鬱陶しいことが多すぎますなー

とかく ストレスが溜まりっぱなしですな

ストレスは 万病のもととか

とっとと 解消しておかないと 

とんでもないことになりますよ

ぼーっと 放っておいたら 

命を落とし兼ねませんよ ほんと

後で 落としたことに気づいて 

拾いに戻っても

もう 手遅れですからね

誰かに 拾われた後だったりして

拾った人が 古道具屋に売っちゃったりして

この間 浅草の古道具屋さんに 出てたんだって

とりあえず 買い戻して来たそうですよ

あのー 冗談ですからね これは

気が重い時には バカバカしいお笑いが一番

 

特に 特にですよ

ここは 良く聞いておいて下さいよ

特に

私の話は 特効薬ですよ 

とにかく よく効きます 絶品

誰も褒めてくれないので 自分で褒めておかなくてはね

‘お客さま’ 自分のことは 自分でやらなくてはダメですよ

他人(ひと)を当てにしていては ダメです

私の話を聞いたとたん たちまち どんな難題でも

‘何とか’なりますからね

‘何とか’は 人それぞれによりますよ

分かってますよね

自分のことは 自分で処理して下さい

今 言ったばかりでしょ

自分のことは 自分でやらなくてはダメ

他人(ひと)を当てにしていては ダメです

国は 何をしている

行政は 何をしている

なんて言ってみたところで 全然 当てになりませんよ

馬耳東風

馬の耳に念仏

国 行政は 聞く耳を持たないからね

ところで なんで 馬なのでしょうね

馬は 言うことを良くききますよ

馬でなくても良いだろうに

キリンだって

キリンは ダメか

首が長くて 耳が高か過ぎるか 

ついでに 噺家は 何をしてるって

噺家は 落語をやってますよ

毎度 バカバカしいのを 

それを 毎日ですよ 1年中

他に なんにも出来ないのですから

因果な 商売ですなー

普通 バカなことばっかり言っていると 叱られますよ

それが 落語の場合は 

バカバカしいこと言わないと バカにされるのですよ

バカなことを 上手に言うと

なんと 文化勲章を貰えることがあるのですよ

文化勲章を貰うと 文化功労者となりましてね

生涯年金が貰えるのですよ

知ってました

国民の税金からですよ

バカ言って 税金貰えるんですよ

世の中 どうなってるんですかね ほんと

あのですね

バカなこと言うと 文化功労者になれるのではありませんからね

話しの仕方が 人並みはずれて 上手で その芸術性を評価されて

日本文化に貢献した と言うことで貰えるのですからね

間違えないで下さいよ そこんところを

    ※ 因みにですね 文化勲章の受賞者の殆どは 裕福な生活をしている    

     方々ですわ 生活に困っていると言う事情の方はあまりね・・・

     そして 殆どが人目につくパホーマンスをしておられる方々のようです 

     底辺でこつこつと 地味な仕事をしている方々は どうも見出さ    

     れないようで いささかね・・・

     生涯年金支給については 憲法解釈上 問題ありとする意見を持つ方   

     も 多くいらっしゃる様です

     国家財政に関する赤字・借金が膨大になっている現状ですからね

     ‘天国’では どのように取りはからえば 良いのでしょうか

   

と言うわけで 何だか分からなくなってきましたが

自分のことは 自分でやらなくてはダメですよ 

シャキッと 自立しなければいけません

サー 今日も しまっていきましょう

今日の‘お客さま’は ラッキーですよ

ピンポーン 大当り

今日は 特別 とっておきの話を致しますから

ここだけの話ですけどね 

実は 昨日も このように 言いました

ええ このところ ずーっと言っています

明日も言いますからね

覚悟しておいて下さいよ

 

‘お客さま’

私の話を聞いたら 幸せになりますよ

今日 ここにいらしていない お隣さんより

ズーッと 幸せになりますから

間違い御座いません

たちどころに 昇天しますから

エッ いきなり昇天かって

その通りなんですよ 幸せの極みですから 

もう‘天国’へ直行ですよ

終点 ‘天国’‘天国’ なんちゃってね

足下にお気をつけ下さい なんて

シャニムニ降ろされてしまいますからね

‘天国’へ行ってしまえば もう こっちのものです

ストレス 一切なし

嫌みな上司もいない

借金取りもいない

足腰の痛みもない

痔も痛くない

小うるさいカカーは留守 〈これは男性版〉

邪魔臭いジジーは留守 〈これは女性版〉

よし 昼飯は 特上寿司をとるかな 

ウナギにするかな なんてね

良いことずくめ

良いことばっかりで もう タマリマシェーン てなもんですよ

ところで ‘天国’って 一体どんなんなのでしょうかね

‘お客さま’ 

‘天国’についての知識を どれだけお持ちですか

これがね ちゃんと分かっているお方は すごく少ないのですよ

たとえば ‘天国’の自然はどうなっている と思いますか

空模様について

風が吹くのでしょうかね 

雨が降るのでしょうかね 霰も 雪も

台風は 地震は 津波は どうなっているのでしょうかね

エッ ‘天国’に 地震津波は似合わないって

そう願いたいものですね

夏・冬はあるのですかね

‘天国’は 常夏だって

常夏は 良いですね

しかしですよ

それでは 北極から来た 白熊はどうなります 

南極ペンギンだって

えらい事ですよ 

たちまち 熱中症になってしまいますよ

‘天国’まで 救急車が駆けつけるは なかなか大変ですよ

‘天国’の衣食住の事情を知っていますか

どんな服装をして

何を食べて

どこで寝起きするのですか

なに

水着で

フランス料理のフルコースを食べて

椰子の木陰で ハンモックで寝ている 

そりゃー 結構でございますなー

しかし ですよ

水着で スープをおヘソに こぼしちゃったら

それは それは ダイレクトに 熱いですよ

ヘー ソー なんて言っている場合ではないですよ

だいたい 毎日 フランス料理のフルコースやってたら どうなります

もう メタボ メタボ メタボの三階建てになりますよ

おヘソだつて 大きめのホタテの貝柱くらいにはなりますよ

そこに 熱々のスープをこぼしてご覧なさい

それは モー 熱くて 熱くて

半熟の程よい食べごろになりますから

チョト 方向が逸れたか 

なにせグルメなもので

そんな 状況で ハンモックの紐が絶えきれなくなって

ブツッン ドスーン と落っこちて

腰をしたたか打って 喘いでいるところに

アフリカサバンナからやって来た

ライオンが現れたらどうします ‘天国ライオン’

ライオンだって ‘天国’好きですからね

来てるんですよ

たちまち 餌食になってしまいますよ

こんな最も基本的なことを知っている人は 殆どいないのですよ

そのくせ 俺は 私は ‘天国’へ行くのだ

なんて 能天気なこと 思っている方が多いようですよ

‘天国’の実態を何も知らないで

行って びっくり こんなはずでは

なんて 言ったって もうダメですからね

まず ‘天国’の実態を見極めて

その上で 行くか 止めるか 決めた方が良いですよ

この《お笑い‘天国’》と言う噺はですね

実は 3部作なのですよ

初めに [概説編]と言うのをおいてですね

ここでは ‘天国’について 世間でどのように思われているのか 

と言う点を 大雑把にまとめています

次に [分析編]と言うのをおきましてね

ここでは [概説編]でまとめた事柄を 

幾分具体的に検討しています

問題点などを 幾分指摘しています

そして 最後に [形成編]と言うのをおいてですね

未だ具体化が遅れていると思われる‘天国’の主な事柄を

面白く具体的に形成する部分となっております

なお 一言申し上げておきますが

この噺は あくまでも お笑いですからね

あまり 本気にならないで下さいよ

ご自分に 不利だなー 

こらー 不謹慎にもほどがあるぞー

無礼者め 

なんて 思っても 気になさらないで下さいよ 

どうぞ 寛容なお気持ちで かーるく 笑い飛ばして下さいませ

人間は ご都合主義の固まりですからね

とにかく 発想のスタートが

万事 自分の都合によってますからね

全員に 納得してもらえる 環境づくりは とても 困難なのですよ

笑って 誤摩化しましょうね 

くれぐれも お願いしますよ

では参りますよ 

心の準備は 宜しいですか 

 

今日は まず最初の[概説編]でございます

世間で‘天国’とは どのように思われているのか 

と言う点について取り上げます

先ほど 「私の話を聞いたら 幸せになりますよ 天国’へ直行ですよ」 なんて言いましたが

‘お客さま’ 

そんな無責任な 

と言うように聞こえたかも知れませんが

誰にも言わないで下さいよ

ここだけの話ですからね ここだけの

これもね 昨日も言いましたがね ええ このところずーっと

実はね 私ね‘天国’へ行ったことがあるんですよ

‘お客さま’ 信じられないでしょう

やっぱり 信じられないって

さすがは ‘お客さま’ 

その通り 嘘ですよ

‘天国’へ行ったなんて あるわけ ないでしょ

冗談 冗談ですよ ‘お客さま’

‘天国’へ行ったら 帰ってくる訳ないじゃないですか

こんな所で 落語なんぞやってませんよ

閑を持て余している ‘お客さま’相手に

いやいや 失礼 失礼 

ご多忙をも顧みず

わざわざ お足をお運び頂いた ‘お客さま’でございます

私ね 根が正直だから ついつい 本当のこと言っちゃう癖があるのですよ

本当にね このお忙しい時期に わざわざねー

‘お客さま’は 神様です

ねー ‘天国’って 気になりませんか

どんなところなのでしょうかね

多分 車は通行禁止になってますね

それは ‘天国’は‘天国’でも

歩行者天国’だろうって

先回りして 言ってはだめですよ 

以前流行りましたよね

あちこちに 随分ありましたよ ‘ホコテン’

‘ホコテン’だったら 私だって行ったことありますよ

あんな所 騒ぎ立てて行くところではありませんよ

歩いている人ばっかり

車の運転ができない人ばかり来るところ

自転車に乗っていたら

降りろと言われるんですよ

押して歩いている自転車なんて 邪魔なだけですから

輪っかのついた クズ鉄 まったくね

ところで ‘天国’とは どんなところなのでしょうね 

何か知る手掛かりはありませんかね

そうそう 大分以前のことになりますが 

‘帰ってきたヨッパライ’と言う歌が 流行ったことがありましたね

ザ・フォーク・ クルセダースの 1968年のヒット曲

たしか あの酔っぱらい‘天国’へ行って来たのですよね

よかった よかった

手掛かりが見つかりましたよ ‘天国’の

この歌詞によれば

まず‘天国’は 死んでから行く所のようですよ

そして 長い雲の階段を登らなくてはならないようです

と言うことは 

晴れて雲のない日は 

具合が良くないと言うことになりますね

気がつきましたか 

‘お客さま’ 

晴れた日はダメなのですよ

死ぬ時には ちゃんと 天気予報を聞いて

曇った日でなくては ‘天国’へ行けませんよ

長い雲の階段を登らなければならないようです

何たって 昇天するわけですからね

容易に 楽には行けないようですよ

ロケットとか 用意されてないのですかね

台風や豪雨の時には そりゃあもう大変ですよ

風速50メートルの土砂降りの中を 登らなきゃならないのですよ

若い 元気なうちならばともかく

よぼよぼの年寄になってからだと 相当難儀なことですよ 

老人は もう だめだね 

‘天国’には行けそうにないですよ

途中で 遭難してしまいますよ きっと

救助隊は来てくれますかね

すぐ連絡できるように 携帯電話 持って行った方がいいですね

電池きれたら 充電するところ あるんですかね

へますると 雷に打たれたりしたら 死んでしまいますよ

何処で 葬式をやればいいのですか

娑婆の人は 参列できますかね

ようやく 長い雲の階段を登り詰めると 

天国の門に辿り着くようですよ

この門をくぐれば もうしめたもののようです

そうです

‘酒はうまいし ねえちゃんはきれいだ’ なのですよ

と言うことは まず ‘天国’には お酒があるようですな

暑い日には とりあえず ビール! 

枝豆とヒナ鳥の天国焼き! なんてね 

他に ワイン ウイスキー ブランデー ウオッカ テキーラ 日本酒 

焼酎 泡盛 濁酒 などなど

‘天国’のことですから 何でもそろっているのでしょうね

歌詞では触れられていませんが 値段が気になりますね

タダなんでしょうかね 

それから 何と言っても お姉ちゃんが奇麗だと言うことですよ

‘天国’は 奇麗なお姉ちゃんばっかり だって

ん! 奇麗なお姉ちゃんばっかり

と言うことは なんですかい

女性の場合は 

奇麗なお姉ちゃんだけが‘天国’に行っていると言うことですかね

奇麗でない人は ‘天国’へ行けないのですか

これは ちょっと問題ですよ

それじゃー 奇麗でない人は どこへ行けばいいのです

えっ とりあえず 寄席にでも行けばって

それは どうでしょうかね

こちらの都合と言うものもあるんですよ

これは 放置できませんよ 何とか手を打たなくては

小難しい話は 後回しにすることとして

とりあえず ‘天国’に戻ることにしなくてはね

‘天国’は いい所のようですよ

何たって 酒はうまいし 姉ちゃんが奇麗なんですから

ただ 先ほどもちょっと触れましたが 料金の方ですが

気にかかりますよね

タダなんですかね

‘地獄’の沙汰も金次第と言いますから

ヤッパリ‘天国’の沙汰も金次第と言うことなのですかね

有料だと 死ぬ時に それなりの用意が必要ですからね

消費税も上がったことだし 

スカンピーで 出かけて 指を加えているのでは 情けないですよ

印刷した六文銭では 到底足りませんよ

現金は嵩張るから カードの方がいいですね

ゴールド カードね

ポイントも付きますかね

せこいねー

ためたポイントで ‘天国’で遊ぼうと言う魂胆か

しかしね

酒が旨くて 姉ちゃんが奇麗な所なんぞ

なにも‘天国’へ行かなくても この世にありますよ あちこちに

銀座 赤坂 六本木 渋谷 新宿 池袋 

はたまた すすき野 祇園 大阪北・南 福岡中洲 などなど

ただし 有料 高いよ

ご安心下さいませ ‘お客さま’

‘天国’はね

有料だったら ‘天国’の意味がないじゃーないですか

やっぱり タダと言うことですよ

誰もが大好きな 無料! タダ! 

いい響きですなー

こう来なくては ‘天国’の存在価値がないと言うもんですよ

酒はうまいし

ねえちゃんは奇麗だ

料金はタダ

消費税なし

これでよしと

ところが ‘天国’良いとこ と喜んでばかりもいられないようですよ

天国にゃ こわい‘神様’がおられまして

言うことを聞かないと

酒をとりあげて いつもどなるんだそうです

「なあおまえ 天国ちゅうとこは

そんなにあまいもんやおまへんにゃ

もっとまじめにやれ」と

‘天国’の‘神様’は 関西出身なんですかね

ちょっと なまった大阪弁つこうとりまっせ

それは ともかくとして

‘天国’には こわい‘神様’がおるんやて

酒を取り上げたりするんやて

奇麗なお姉ちゃんも 取り上げるんですかね

いやな‘神様’だね 本当に

ちょっと 気にかかりますね

‘天国’では まじめにやるように

‘神様’から強要されるようですよ

としますと これはちょっと考えものですよ

迂闊に 雲の階段を登りきって 

‘天国’の門をくぐってしまうと

怖い‘神様’のもとで 

マジメにやらなくてはならないハメに陥ってしまう可能性がありますよ

どの程度のマジメさなのでしょうかね

飲む 打つ 買う なんぞはダメなんでしょうな

相当きついのですかね

うちのカミさんには かなわないと思うけれど

あまり厳しいと 

そこは‘天国’というより ‘地獄’と表現しなくてはなりませんよ

こりゃー 弱りましたなー

毎日酒を飲んでいたら

「なあおまえ まだそんなことばかり やってんのでっか 

ほならでてゆけ」 と追い出され 

苦労して登った雲の階段を 降りなくてはならないのですよ

長い階段を 途中で ふみはずしたら

畑のど真ん中に落ちるようですわ

畑ならともかく 太平洋のど真ん中だったりしたら どうします

どっちに向かったって 陸地に着くのは 絶望的ですよ

たとえ 水泳のオリンピックの選手だって ダメですよ きっと

ジョーズに お尻かじられたりして 生きた心地しませんよ

パンツ食いちぎられちゃったら 港にたどり着いても

俄に 上がれませんよ

小笠原噴火している新島(しんとう)だったりしたら 

ドカーンって 吹き上げられてしまいますよ

てなわけでして ‘帰ってきたヨッパライ’によりますと

1 ‘天国’は死んでから行く所

2 長い雲の階段を登って行かなくてはないない

3 入口には 門がある この門をくぐると‘天国’

4 酒がうまくて 姉ちゃんが奇麗だ

5 怖い神様が存在して マジメにするように強要される

6 飲んだくれていると 神様に‘天国’から追い出される

以上のことが 明らかになります

ところでですね

‘帰ってきたヨッパライ’によれば いま話したような塩梅なのですがね

他に 色んなことが言われているんですよ

‘天国’については

そこでですね 

‘天国’についての 最も基礎的な事柄について 

確認しておこうではありませんか

‘お客さま’ ‘お客さま’は 

‘天国’について どれくらい具体的な知識がありますか

改めて聞かれると けっこう知らないことが多いことに気がつきませんか

と言うより 殆ど知らないことが多いのではありませんか

それなのに 「死んだら‘天国’へ行くんだ」なんて 

能天気なこと 思っているんではないでしょうね

ちゃんと 見極めておかなくては 

とんだことになり兼ねませんよ 本当に

まず、はっきりさせておかなくてならないのは

「‘天国’は何処にあるのか」 ということです

なに そんなのとっくに知っているって

駅を出て 左に入って ちょっと行った所 

ネオンがチカチカしてるから すぐに分かるって

酒がうまくて 姉ちゃんが奇麗で 結講 良い所だって

アヤちゃんが すごく可愛いって

それは お客さまが しょっちゅう行きつけのキャバクラ天国でしょ

それではなくて 本物の‘天国’ですよ

何処にあるのかを 突き止めておかなくては 

いざと言う時 いちいち尋ね尋ね行くのでは 骨が折れますからね 

そうだ スマホのナビゲーションを使えば便利だな

一発 検索 OKだな 

まてよ ‘天国’専用ナビを作れば 一儲け出来るかもな

考えておこう

ところで この世には ○○天国と名乗っている所は 

けっこう彼方此方にあるようですよ

インターネットで検索したら もう なんぼでも見つかりますよ

旦那さんの好きなやつばっかり

競馬天国 競輪天国 競艇天国 パチンコ天国 麻雀天国 居酒屋天国 

キャバクラ天国 ソープ天国

などなど なんぼでもありまっせ ‘天国’だらけですわ

とにかく みなさん ‘天国’が好きですなー

しかしですね 問題があるのですわ

この世の‘天国’金次第!

全部 金がかかるんですわ これを考えると たちまた‘地獄’

よって この世の‘天国’は 相手にしないことにします

‘天国’は何処にあるのか と言うと

死んでから行くところ と言うのが相場のようですな

‘天国’と言うくらいだから 

‘天’にあるのでしょうな

‘天’て何処です ?

テンで 分からないって 駄洒落言ってる場合ではありませんよ

‘天’とは 空のはるか彼方のことですかね

そこに ‘天国’があるのですよ きっと よくは知りませんが

空の彼方だと 酸素があるのですかね

ひょっとして かなり薄いんじゃーないでしょうか

酸欠で死んでしまいますよ

死んでから また死ぬのではたまりませんよ

まさか 地べたの下ではないですよね

ヘマすると マグマで溶けてしまいますよ 

溶けちゃった‘天国’なんて どんなんなんでしょうね

マッカッカ ドロドロに なっているのでしょうかね 

熱いよ きっと

火山の噴火の時 ドーン なんて 飛び出してきますかね

そんな 馬鹿なこと考えるのは お前だけだって ごもっとも

‘天国’は 空の彼方にあると言うのが 一般的なのでしょうね

一応 ここでは このようにしておくことにしましょう

場所は 空の彼方遠くと言うことにしましてね

その‘天国’の様子は どんなんなのですかね

やっぱり 気にかかるのは 社会のシステムですよね

自由民主主義的なのでしょうかね

共産社会主義的なのでしょうかね

はたまた 一党独裁的なのでしょうか

単独独裁的なのでしょうかね

‘お客さま’ どう思います

いきなり聞くなって 

そうですよね

こんなバカバカしいこと 聞かれたってねー

‘天国’の一般的イメージとしては 

‘天国’で選挙が行われているとは

誰も思っていないのではないでしょうか

立候補者が 雲に乗って スピーカーのボリュームを 最大にしてね

「このたび 天国々会議員に立候補しました

‘天野 国夫’ ‘天野 国夫’ でございます」

なんて 飛び回るのですかね スケール大きいですね

‘天国’には 電信柱があるんですかね

ポスターを張らなくてはならないからね

そんなイメージ持っている人は 殆どいないのではないでしょか

ところで

人間 本来 ご都合主義だとは 思いませんか

みんな 自分に都合のいい事ばかり 考えているようですよ

自分の手を煩わせず 自分の思うがままになればいいなー なんて

都合の良いこと 思っているのではないですか

だから ‘天国’がそんなんだったら良いなー 

なんて きっと思っているに違いありませんよ

とすると

選挙代議士を選んで 政府を作らせて 

その政府に色々とやってもらう

と言うような 手間のかかる 面倒くさいことをせずに

誰かが 万事宜しくやってくれたら 

それが一番楽チンと言うもんですよ

と言うことになると

‘天国’は とにかく何でも良くやってくれる誰かが存在すれば 

事済むことになるのですよ

何度選挙を繰り返しても ろくな政府ができないのだから

選挙など 小面倒くさいだけで 意味がないなんてね

何でも 全てよくやってくれる誰かがおれば いいことになるのですよ

そこで 登場することになるのが 

言わずと知れた ‘神様’と言うことになるようですよ

‘天国’には それはそれは 素晴らしい‘神様’がおりまして

皆んなが満足いくように 取りはからってくれるのですよ

オール ハッピー なのですよ

この世では そうは行きませんよ

一人に全権を持たせると どえらいことになりますから

と言って 数の多い方が権力を握ると 

数にもの言わせて 自分等の得になることばっかりやるし

始末になりませんよ 全くねー

それはともかくとして 

大概は‘天国’には‘神様’がいて

万事宜しく取りはからってくれることを期待している

と見て大過ないのではないしでしょうか

娑婆には 色々な方がおられまして 

なかなか意見の統一は難しいけれど

この辺で 手を打つことにしませんか

細かなことは 後回しにして 

‘天国’は すごく良い‘神様’が

全て宜しくやってくれる体制である 

 

‘天国’は 死んでから行くところらしい

‘天国’は 空の遠く彼方にあるらしい

‘天国’では‘神様’が 全て良く取りはからってくれるらしい

と言うようなことのようですが

次に ‘天国’へ行くには どうしたら良いか と言う問題があります

帰って来たヨッパライ”によれば 

長い雲の階段を登ると言うことだけれど

これは どうでしょうかね

場所が場所だけに 

空の彼方ですよ ずいぶん遠そうですよ

お星様の辺りだとしても かなりの距離ですよ

そこまで 雲の階段を登るのですか

何年かかりますかね

だいたい途中で 喉が渇きますよ 

お腹だってすきますよ

食べ物は 持参するのですかね

どえらく でかいリユックを背負って行かなくてはなりませんよ

そんなもの背負って ふわふわの雲の階段なんぞ 登れまへんで

そうだ 宅配を利用すれば良いのだ

‘天国’宅配

何だか ‘天国’を配って歩いているみたいな名前だな

ま いいか

途中 ラーメン屋さんぐらいはあるのでしょうね

蕎麦屋さんでもいいけれど

とすると 雲の階段ルートは 考えものですな

エベレストに登った 三浦雄一郎さん 知ってますよね

標高8848メートルのエベレストに登るのだって 

あんなに大変なのですよ

凡人では 到底登れませんよ

‘天国’は エベレストなど 問題にならない 高いところですよ

だから 雲の階段ルートは 避けた方が良さそうですよ

雲の階段がダメだとすると どうなりますかね

他の手段は あまり知りませんしねー

しかし 一般的にはですね 

たとえば 葬儀の時 司会者さんは 決まって

「○○様は 天国へ召されました」 てなことおっしゃいますよね

まさか ‘あいつが’ と思われる場合もですよ

こりゃ こりゃ 失礼さんでした

手前勝手の人間の考えることだから

‘天国’へは 簡単に行けると思っている人が 

多いんじゃないですかね

他人(ひと)は ともかく 自分はねー 

きっと 深くは考えず 

一瞬死んで 気がついたら ‘天国’にいた

ぐらいに 思っているのではないでしょうかね 多分

だから 細かなことは後で検討することにして

ここでは 死んだら 

‘天国’に来ていた

ということにしておきましょう

と言うことで 要点をまとめますと

‘天国’は 死んでから行くところらしい

‘天国’は 空の遠く彼方にあるらしい

‘天国’では‘神様’が 万事うまく取りはからってくれるらしい

‘天国’には 割合簡単に行けるらしい 

と思い込んでいる人が多い

と言うようなことのようです

あとは それなりに 色々と 気にかかることはありますが

取り敢えず これくらいを確認しておけば 

‘天国’のイメージが 幾分はっきりしたのではないですかね

‘お客さま’

今から 行きますか ‘天国’へ

ちょっと 下調べに

キャバクラ天国に

行くときには 一声掛けて下さいよ

お願いしますよ 

‘お客さま’

 

《お笑い‘天国’ 概説編》を終わらせて頂きます

 

お後がよろしいようで