《停念堂閑記》94

「日比憐休雑記」10

 

 《道民用語》1

 

 言葉は、色々と難しい面を持っている。流行語もあるし、新造語も見られる。高校生のころ(昭和35年ころ)、北海道で「なまら」と言う語が男子生徒の間で多用されだした。「凄い」・「すこぶる」などの最上級の表現である。すごく奇麗な女の子を評して「なまらまぶい」(すごく奇麗だ)などとよく使われた。以前からあった言葉かどうかは知らないが、中学生だった頃には、聞いた事も、使った事もなかったと記憶している。今は、北海道ではすっかり定着している。「あの店のザンギなまらうめー(あの店の鳥の唐揚げは、すごく旨い)」なんて。

 子供の頃、北海道では、夕方の挨拶は「おばんです」・「おばんでした」であった。これが最近は、テレビの影響であろう「こんばんは」が進出している。もちろん「おばんです」・「おばんでした」も使われているが。

 そこで、北海道でこれまでよく使われてきた言葉、また、今現在日常的に使われている用語を拾ってみた。北海道の方言と言われているものだけではなく、道民が日常よく使っているものである。北海道は広いので、地域的に相違が見られる場合もある。したがって、古今東西いくぶんの相違があると思われる。

○・・・だべ  ・・・でしょう   そうだべ → そうでしょう.(同意を求める時に用)

○・・・だべさ  ・・・でしょうさ  そうだべさ → そうでしょうさ.

○・・・だべや  ・・・でしょうや   そうだべや → そうでしょうや.

○・・・でした  ・・・です   電話したら「はい 山田でした」と応対されることがある. → 「はい 山田です」と言う事です.

○・・・でしょ  ・・・でしょう   嫌でしょ → 嫌でしょう.

○・・・でないかい  ・・・ではないでしょうか   寒いんでないかい → 寒いのではないしょうか.

○・・・ばっこ  少ない様   こったらばっこ → たったこれだけ.

○・・・べっこ  少ない様   こったらべっこ → たったこれだけ.

○あいぬねぎ  アイヌ葱  行者ニンニク   北海道の山菜の一つ. 最近は栽培もされている.

○あいべ  来い  こっちさあいべ → こっちに来い(最近はあまり使わ れていないようだ)

○あおたん  花札に描かれている青い色の短冊  あおあざ   目の回りが青くなっていること.

あきあじ  鮭

あじうり  まくわうり   カンロ瓜など

あじゅーり  まくわうり   カンロ瓜など

○あすぱら  アスパラガス

○あずましい  落ち着ける  気が安まる  のんびり出きる  口うるさい人が留守で、あずましい → 口うるさい人が留守で、気が安まる.

○あずましくない  落ち着けない  気が安まらない

 子供が騒いでばっかりで、なんもあずましくない. → 子供が騒わいでばかりいるので、全然落ち着かない.

○あずる  手に余る  てこずる   難しくてあずった → 難しくててこずった.  

○あたんきた  頭に来た

○あっこ  あそこ

○あったこった  あれこれ

○あったらこったら  あれこれ

○あったらこと  あんな事

○あったらとこ  あんな所

○あったらばっこ  あんなちょっと   あったらばっこ食べたって、食 べた気がしない

○あったらやつ  あんな奴   

○あっちゃこっちゃ  あちこち   うちの父ちゃんは、何時もあっちゃ こっちゃほっき歩いてばかりいる.

○あっちゃこっちゃ  逆  あべこべ 靴をあっちゃこっちっやに はいた. 

○あっぱくさい  簡単だ  相手にならない   そんな事あっぱくさい → そんなことは簡単だ.

○あっぺ  逆  あべこべ   靴を左右あっぺに履いた.

○あっぺくさい  簡単だ  相手にならない  あんなやつあっぺくさい → あいつは相手にならない.

○あっぺこっぺ  あべこべ  逆  あわてて靴をはいたら、左右あっぺ  こっぺだった

○あぶらこ  あいなめ

○あぶらっこ  あいなめ

○あほたんけ  あほ  おばか

○あまされる  仲間はずれにされる  

○あまされる  もてあまされる  嫌われる   余され者 → 厄介者  年寄は何時もあまされている.

○あめる  腐る   弁当があめてて、食えなかった.

○あやつける  いいかっこする   綾着け満点 → 思いっきりかっこ付ける事.

○あやっこ  おてだま

あんこ  若い衆  兄ちゃん   隣のあんこ → 隣りの兄ちゃん.

○あんちゃ  若い衆  兄ちゃん

○あんちゃん  若い衆  兄ちゃん

○あんべえ  具合  あんばい

○あんべえわるい  具合悪い   事情、体調などが不調なこと.

○あんましだ   あまりにもひどい

○あんまりだ   あまりにもひどい

○いいふりこき   かっこつけたがり   いいふりこいて → かっこつけて.

○いおまんて  熊祭り   アイヌ民族の儀式の一つ.

○いかれぽんち  おばか

○いかれる  壊れる  駄目になる   あいつはいかれている → あいつは馬鹿だ. 

 いかれた車 → 壊れた車.

○いかれる  行く事ができる   一人で行かれる → 一人で行く事が出来る.

○いごい  渋にがい   陽に当って緑色になったゴショイモはいごい → 陽に当って緑色になった馬鈴薯は渋にがい.

○いごく  動く

○いずい  違和感がある   歯にスルメが挟まっていずい.

○いたましい  おしい  もったいない   投げるには、まだいたましい → 捨てるのは、まだおしい.

○いたわしい  おしい  もったいない  

○いっもかっも  毎回  何時も

○いとう  鮭科の淡水魚   まぼろしの魚となっている.

○いも  馬鈴薯  じゃがいも

○ういんたーきゃらめる  冬季限定キャラメル   古谷製菓のウインターキャラメル.

○うざくらしい  すっきりしない  うざったい   うざくらしい頭 → グチャグチャな頭髪.

○うずくらしい  すっきりしない  うざったい

○うそんき  本気でない   うそんきのぱっち → 負けても取られないめんこ遊び.

○うそんこ  本気でない  

○うるかす  水に浸す

○うるける 水分を含む  指先がうるけた → (長風呂したら)指先が水分を含んでしわしわになった.

○えぐい  しぶにがい  こすっからい

○えごい  しぶにがい  こすっからい

○えんこ  うんこ   えんこたれ → うんこたれ(子供同士の悪口)

○えんこする  エンジンが故障する   車がえんこした.

○えんばく  燕麦  家畜飼料用穀物

○おーらおーら  オーライ   車の誘導の時などに使用.

○おここ  つけもの   大根のおここ.

○おこわ  赤飯   小豆を入れたのもあるが、金時豆の甘納豆を入れたのが北海道風.

○おしょろこま  イワナの一種

○おぞい  疲れた   おぞい顔してた → 疲れた顔してた.

○おそなえ  鏡餅

○おだつ  調子に乗ってはしゃぐ   おだつな → はしゃぐな.

おたふく  お多福豆  はなまめ

○おだる  調子に乗ってはしゃぐ   おだっちゃって → はしゃいじゃって・調子にのっちゃって.

○おたんこなす  まぬけ

○おたんちん  まぬけ

○おっかない  おそろしい  怖い

○おっくりかえす  ほじくりかえす

○おったくる  追い立てる  追い払う   カラスをおったくる → カラスを追い払う.

○おったんこする  座る   幼児語.

○おっちゃんこする  座る   幼児語.

○おっぱじめる  始める

○おっぱなす  放す   野原に馬をおっぱなす → 野原に馬を放す.

○おっぽりだす   ほうりだす   妻に浮気がばれて、家からおっぽりだされた.

○おばちゃん  叔母

○おばんです  今晩は   挨拶.

○おばんでした  今晩は   挨拶.

○おもしい  面白い   おもしい話 → 面白い話.

おやき  今川焼

○おらぶ  さけぶ  わめく   海に向かっておらぶ → 海に向かって叫ぶ.

○おん  雄

○おんこのき  一位の木   木質の堅さが木の仲間で1位の故で一位と呼ばれる.床柱に最適

○おんこのみ  一位の実   5・6ミリの実.熟するとタネの回りに赤い果肉がつき甘い.

○おんじ  弟

○おんた 雄

○おんちゃ  叔父

○おんちゃん  叔父

○おんぶさる  おぶさる

○おんぶる  おぶる

○おんぼやき  火葬担当者

○おんまける  こぼす  まきちらす   手が滑って、ピーナッツをおんまけちゃった.

○かい  痒い

○かいたん  塊炭   手頃な塊になっている石炭. 燃料用.

○かいたんすとふ  塊炭ストーブ

○かいべつ  キャベツ

○がおる  やつれる   病み上がりでがおっていた → 病み上がりで窶れていた.

○かかさる  書ける   このマジックはまだかかさる → このマジックはまだ書ける.

○かくし  ポケット

○かくしょく  食パン

○がさい  そざつ  がさつ   がさい奴だ → がさつな奴だ.

○かしがる  かたむく   家がかしがった → 家が傾いた.

○かしぐ  かたむく

○がす  霧   

○かすべ  えい   ヌタにすることが多い.

○がする  霧がでる   今朝はがすってる → 今朝は霧が出ている.

○かせ  よこせ   こっちさかせ → こっちへよこせ.

○かせ  食わせろ

○かせろ  食わせろ

○かたっぽ  片方

○かたゆき  堅雪   晩冬に見られる表面が堅く凍った雪.  早朝には馬でもぬからないほどに堅くなる.

○かちこわす  こわす  破壊する

○かつける  ひとのせいにする   俺にかつけて → 俺のせいにして.

○がっさり  がっぽり  沢山

○かったくる  ぶんどる

○がっちゃい  安物

○がっちゃき  切れ痔

○かっちゃく  ひっ掻く  かきむしる

○かっつける  ひとのせいにする

○がっつり  思いっきり  力いっぱい

○かっぱ  あめんぼう  河童  合羽

○がっぱ下駄  ぽっくり下駄

○かっぱがす  ひっくりかえす

○かっぱらう  盗む

○がっぱり  がっぽり  いっぱい

○がっぽ  空洞  から

○がっぽ  ぽっくり下駄

○かてる  仲間に入れる   私もかてて → 私も仲間にいれて.

○かなけくさい  鉄分の臭いがする   この井戸の水は金気くさい.

○かなだらい  金属製洗面器

かぼちゃづけ  南瓜漬け   煮た南瓜と一緒に漬込んだもの. 甘みがある漬物である.

かます  かきまぜる

○かまどがえし  倒産  破産

○かまどもち  竃持ち  既婚者  家庭持ち

○かまどもちがいい  家計のやりくりが上手い

かまぼこ 蒲鉾   薩摩揚げも含める.

○かむる  冠る   ほおっかむり. ほっかぶり.

○がめる  ちょろまかす  盗る  多めに取る

○がや  えぞめばる

○かやす  ひっ繰り返す

○からげる  結ぶ

○からさお  唐棹   乾燥させた穀物を叩いて実を落とす竹製の道具.

○がらっぽ  空洞  から

○かわす  交わす   単線鉄道では、片方の列車が駅に停車して、もう一方から来る列車をかわす.

○かわちっぷ  姫鱒

○かんかい  こまい   魚の一種.

○かんから  小型空き缶

○かんかん  缶

○がんがん  おおきめの缶

○がんた  丸太を転がす道具.

○がんたれ  馬鹿たれ

○がんび  白樺

○がんびのかわ  白樺の皮   焚付け用.

○かんぷうかい  観楓会   紅葉の頃行う親睦会.

○がんぺ  かさぶた

○かんぼし  寒干し   寒中に乾燥させたもの. 鱈の寒干しなど.

○かんまかす  かきまぜる 話を混乱させる   卵を割ってかんまかす.

○きかない 気が強い   きかんぼー → 暴れん坊.

ぎっちょ  左利き

○きもやける  腹が立つ  いらいらする

○きゅうり  魚の一種  胡瓜の臭いがする魚.

○ぎりぎり  つむじ

○きりづけ  切漬け   野菜を一口大に切って漬けたもの. 大根の切漬け.

○きんき  キチジ   カサゴ科の赤い魚で目出たい時に使う. 北海道では鯛の代りにつかう.

○きんきん  キンキ  キチジ

○ぐすべり  グーズペリー

○くっちゃべる  話す  喋る

○くまいちご  熊苺   大型の実をつける野苺. 赤く熟すると旨い. ジャム・果実酒にする. 

○くろがしら  鰈の一種

○けいじ  鮭児   若い鮭. あぶらがのっていて旨い. 高級.

○けちょんけちょん  こてんぱー

○けった  缶蹴りかくれんぼう   けったしよう → かくれんぼうしよう

○けったくそわるい  縁起が悪い  気分が悪い  面白くない

○けったくる  蹴る  蹴っ飛ばす

○げっぱ  びり

○けっぱ  びり

○けっぱなす  蹴る

○けっぱる  頑張る

○けやす  消す   火をけやす.

○ける  くれる 

○ける  あげる

○けれ  頂戴

○けれっぱ  びり

○げれっぱ  びり

○けろ  頂戴

○げんごろう  たがめ

○こーくす  蒸焼き石炭   燃やすと高熱を出すが、煙がでない.

○こく  言う   ウソこいて.   でっかいことこきやがって → 大きな事言いやがって.

○こくわ  さるなし   

こごみ  山菜の一種

○こごむ  かがむ  しゃがむ

○ごしょいも  馬鈴薯  ジャガイモ

○こそばい  くすぐったい

○こちょがしい  くすぐったい

○こちょがす  くすぐる

○こっきり  丁度

こっこ  子   牛のこっこ → 子牛.

○こったら  こんな   こったら事 → こんな事.

○こったらこと  このような事

○こったらとこ  こんなところ

○こったらばっこ  こんなちょっと

○こったらべっこ  こんなちっと  たったこれだけ

○こっちゃ  こちら  当方  こっちゃの知ったことではない → こちらの知ったことではない.

○ごっちゃん  こちそうさま   幼児語.

○こっぱ  木の切れ端  小者

○こっぱずかしい  はずかしい  きまりわるい.

○ごっぺがえす  ごちゃごちゃになる  ての付けようがなくなる

○こなまずるい  こすからい.

○こぼす  なげく  愚痴を言う

○こまい  氷下魚

○ごむたん  ゴム製の短靴   全部ゴムでできた短靴. 戦後、主に子供が履いた.   ゴム短⇔ゴム長

○ごむなが  ゴム長靴

○こればっこ  たったこれだけ

○これべっこ  たったこれだけ

○こわい  疲れる   ああ こわかった → ああ 疲れた.

○こんじょわる  根性の悪い人  意地悪  ひねくれ者

○こんちゃ  今日は   挨拶.

ごんぼほる  だだをこねる  ごねる

○こんまい  細かい  小さい  幼い

○さくい  気さくだ   さくい子 → 気さくな子.

○ささぎ  インゲン

○ささくれ  さかむけ

○さっちょん  札幌チョンガー  札幌単身赴任者

○さっぱし  さっぱり   さっぱしだめだわ → 全然駄目だわ

○ざっぴん  廃品  雑品

○ざっぴんかい  雑品買い  廃品回収屋  

○ざんぎ  鶏の唐揚げ

○さんばえし  さんだわら   俵の両側を塞ぐ円形の藁製の蓋.

ししゃも  柳葉魚   鵡川産のものが珍重がられている.

○したから  だから

○したけど  だけど   したけどさー → だけどさー.

○したっけ  そうしたら  それでは

○したっけねえ  それじゃあじゃーねえ   別れ際のかるい挨拶.

○したって  だけど  だって   したってさー → だけどさー.

○したらねえ  それじゃあ  じゃーねえ   別れ際のかるい挨拶.

○じっこ  じじい

○して  やって下さい   これして → これやって頂戴.

○して  そして   してさー → そうしてさー.

○じでんしゃ  自転車

○しどい  ひどい  きつい

○しばれどうふ  氷豆腐  高野豆腐

しばれる  凍る  寒い

○しみどうふ  氷豆腐  高野豆腐

○しゃあない  しょうがない  しかたがない

○しゃくにさわる  腹が立つ  頭に来る  

○じゃけつ  セーター

○しゃっこい  つめたい

○じゃっぱ  ざっぱ   鮭のじゃっぱ → 鮭のあら.

○じゃっぷり  ざっぷり  そばを汁にじゅっぷりつける.

○しゃっぽ 帽子   むんがらじゃっぽ → 麦藁帽子.

○じゅうのう  十能   ストーブに石炭をくべる時の小型のシャベル.

○しょう  背負う

○しょうじきなはなし  本当の所

○じょうたん  冗談

○しょうや  でしょう   そりゃしょうや → それはそうでしょうよ.

○しょっぱい  塩辛い  けちくさい   からいは、とうがらし・わさび.

○じょっばり  強情者

○じょっばる  強情をはる

○じょっぴん  鍵  錠

○じょっぴんかる  鍵をかける

○しょんべ  小便

○しょんべん  小便

○しょんべんする  小便する  ちゃらにする  なかったことにする.

○しらっばくれる  知らないふりする

○じんぎすかん  ジンギスカン料理   生羊肉をたれにつけ込むタイプが北海道風.

○しんどい  きつい

○すいみつ  桃

○すぐそこ  近く   時に数キロ離れている事もある

○すけそう  助惣鱈

○すずこ  すじこ

○ずっこい  ずるい

○すとふ  ストーブ

○すもうじんとり  相撲陣取り   男の子の遊びの一種.

○せいようじんとり  西洋陣取り  男の子の遊びの一種.

○ぜんこ  お金

○そい  ソイ 魚の一種.

○そうはち  宗八  かれいの一種.

○そうやって そのようにして

○そったら  そんな

○そったらこと  そのような事

○そったらとこ  そんな所

○そったらばっこ  そんなちょっと

○そーやって  そのようにして

○だいしゃ  台車  鉄道の貨物車

○たいしょうあめ  大賞飴   谷田製菓の大賞飴. 12�×8�の位長方形の白い平たい飴の表面に胡麻を振り、オブラートでくるんである. 冬期の飴菓子. 

○たからもの  おばか

○たくらんけ  大バカもの  たわけもの

○たくわんけ  馬鹿  阿呆  間抜け

○たけのこ  筍   主に笹竹・姫竹の筍.北海道の代表的山菜.

○だだこねる  ぐずぐず言う  理屈をこねる

○たち  鱈の白子   みそ汁の具や鍋タネにすると絶品.

○だっこ  内蔵

○だはんこき  ぐたぐた言う人  くずくず言う人

だはんこく  だだをこねる  ぐずる   何かに付けてただはんこく → 何かに付けてごたごた言う.

○だはんする  だだをこねる  ぐずる   赤ん坊がだはんする.

○たま  馬に引かせるラッセル除雪器.

○だまかす  騙す

○だまくらかす  騙す

○だら  ばか  あほ 

○たらこ  鱈子   主に真鱈の子. 助惣鱈の子は主に紅葉子と言う.

○だらしない  しっかりしていない  いい加減だ

○だらせん  小銭  硬貨

○たらんぼのめ  たらの芽

○たんがく  持ち上げる   たんがいてくれ → 持ち上げてくれ.

○たんぐつ  短靴

○たんぜん  かいまき  袖付き夜具  

○ちーむ  タイム  中断

○ちか  ワカサギ

○ちそ  紫蘇

○ちっけえ  ちっちゃい

○ちっこい  小さい

○ちっぷ  ヒメマス

○ちびっと  少し

○ちべっと  少し

○ちゃっこい  ちっちゃい

○ちゃっちい  やすっぽい

○ちゃっちゃっと  さっさと   ちゃつちゃっとやれ → さっさとしなさい.

○ちゃばちゃば  風呂   幼児語.

ちゃぷちゃぷ  風呂   幼児語.

○ちゃぽちゃぽ  風呂   幼児語.

○ちゃんこい  ちっちゃい

○ちゃんちゃんやき  魚(鮭やほっけなど)と野菜の味噌焼き

○ちょうす  いじる   ちょうすな → いじるな.

○ちょうたろう  おばか

○ちょっきり  丁度それだけ

○ちょす  いじる

○ちょっくら  ちよっと   ちょっくら休むべ → ちょと休憩しよう.

○ちょべっと  少し

○ちょんが  独り者  独身者

○ちん  チェーン   自転車のチェーン.

○ちんこい  小さい

○ちんたら  ぐずぐず

○ちんぷん  沈粉炭   掘った石炭の洗浄水を川に流すと付着していた炭塵が川底に体積する。それを燃料とする。

○ちんぶんすとふ  沈粉炭用のストーブ

○つくんと  ちょと  少し

○つっぱらかう  つっぱる  反抗する

○つっぺ  栓

○つめきりそう  まつばぼたん

○つぶ  つぶ貝   刺身・つぼ焼きにする。

○つるっぱし  つるはし

○つんまずく  つまずく

○ていしゃば  停車場   旧国鉄時代の無人駅.

○ていっぱい  ぎりぎり  目一杯

○てっくい  ヒラメ

○てっくりがえす  ひっくりがえす

○てっくりがえる  ひっくりがえる

○てっころぶ  ころぶ

○てっぱ  おてつき   てっぱした → お手つきした.

○ででっぽっぽ  山鳩

○てぶくろをはく  手袋をはめる

○てま  手数

○てまがえ  労力の貸し借り

○てまさかり  小型斧

○でめんとり  日雇い稼ぎ

○でれき  鉄製火箸棒   デレキでストーブをかんまかす → 火箸棒でストーブを掻き混ぜる 

○てんこ  天項  てっぺん   山のてんこ → 山の頂上

○てんで  全く

○でんとこーん  家畜飼料用とうもろこし

てんぷら  天婦羅   薩摩揚げも含める.

○てんをきる  札をまぜる   トランプのてんをきる.

とうきび  とうもろこし.

○とうひ  唐檜

ときしらず  晩春から初夏のころとれる鮭  

ときしらず  季節に関係せず何時も咲いている草花

○どさんこ  道産子   北海道生まれの人.  

○どさんこ  道産子   北海道特産の小型の馬.

○どしょっぽね  根性

○とっかかる  とびかかる  とりかかる

○とっかり  あざらし   アイヌ語.

○とっくり  十分   とっくり納得のいくまで言って聞かせる → 十分納得のいくまで言って聞かせる.  

○とっくりかえす  ひっくりかえす

○どっこいどっこい  同じくらい  同程度 

○どっしゃり  いっぱい  沢山

○どったの  どうしたの   幼児語.

○どったらこったら  どうのこうの

○どったらこと  どのような事

○どったらもんだ  どんなものだ   自慢する時に使う.

○とっちがえる  取り違える.

○とっと  さかな   幼児語.

○とっぱ  花札遊びの一つ

○とっぷり  たっぷり

○とっぽい  不良っぽい  小生意気

○とどまつ  松の一種

○とば  鮭の乾燥したかたい薫製

○どびんぐち  おしゃべり  横から口出す土瓶口 → 茶々入れること.

○とろくせえ  とろとろしている

○どん  破裂菓子   とうきびのどん → ポップコーン.

○どんじょ  泥鰌

○とんび  鳶  木材をひっかけて引っ張る道具

○どんびき  泥鰌

○ないち  本州

○なげる  捨てる   ゴミを投げる → ゴミを捨てる.

○なした  どうした

○なして  どうして

○なす  返済する  返す

○なぜる  撫でる

○なぶる  おちょくる  もてあそぶ  いじる   なぶるな・なぶんな → いじるな・さわるな.

なまずし  にぎり寿司

なまずるい  こずるい

○なまぼし  半干し   イカの生干し.

なまら  大変  すごく. 

○なんだらかんだら  なんのかの 

○なんでもない  どうということはない

○なんばん  とうがらし  

○なんぼ  いくら   これなんぼ → これいくら.

○なんぼかんぼ  なにがなんでも

○なんもなんも  全然  ノープロブレム

○によ  大豆などを刈りとって、乾燥させるため枝のまま積み上げたもの.  

○ぬかす  言う

○ぬったくる  塗り付ける

○ねっこかぶり  知らないふりをする   あの野郎ねっこかぶりやがって → あいつ知らんぷりしやがって.

○ねっこり  どっぷり

○ねっこんとこ  植物の根本の所

○ねっちり しつっこく

○ねっぱる  ねばりつく

○ねまる  座る

○ねんじん  人参

○のったらくったら  のらりくらり 

○のったりくったり  のらりくらり

○のっぴきならない  抜き差し出来ない  油断出来ない

○のりうま  乗り馬   男の子の遊び. 2組に分かれ,一方が馬となり、もう一方の者が順に馬に飛び乗り、落ちると負け.

○ばいき   後方へ  バック   馬追い用語.

○はかいく  はかどる.

○ばかっぱな  花札遊びの一つ

○ばくだん  破裂菓子  とうきびの爆弾 → ポップコーン.

○ばくりっこ  交換

○ばくりっこする  交換する

ばくる  交換する   ばっくって → 取り替えて・交換して.

○はしってあるく  走り回る

○はしっぺ  はしっこ  端

○はしっぽ  はしっこ  端

○はすかっぷ  灌木の一種   果実が完熟すると紫色になる. ジャムにする.

○ばそり  馬ソリ   縦3メートル程・横1.2メートル程の板をソリの台部に取り付け、外回りを板で囲んだ形状をしている.

○はたく  叩く

○はたんきょう  巴旦杏   すももの一種.

○ばちばち  伐採した木材を山から積み出す時に使用するそり. 馬に引かせる.

○ばっか  ばっかり   ウソばっか → ウソばっかり.

○ばっかいならん  どうにもならない  手の付けようが無い

○はっかく  魚の一種

○ばっこん  爆根   ダイナマイトで木の株・根っこを粉々にすること(山林開拓の時).

○ぱっち  めんこ.

○ばっち  末子

○ばっちっこ  末っ子

○はっちゃきになる  懸命になる

○ばっつり  思いっきり

○ばってりーをあげる  テンションを上げる

○ばっぱ  おんぶ   幼児語.

○ばっぱ  ばばあ

○はっぱる  貼る

○はなきゃべつ  カリフラワー

○ばふんかぜ  馬糞風   以前は雪解け時に道路の馬糞が露出し、これが乾燥して風に飛ばされた。札幌風物詩だった。

はまなす  海岸の砂浜に根付く灌木の一種

○はらくそわるい  腹が立つ  むかつく  面白くない

○はらんばいわるい  腹が立つ  むかつく  面白くない

○はんかくさい  おっちょこちょい  おばか  すけべ

○ばんば  ばんえい競馬   重荷を載せたソリを馬に引かせて凹凸をつくったコースを走らせ、着順を争う競技.

○ばんぺい  見張り

○びーと  甜菜

○ひだるい  腹減った  空腹だ

○びっくらこく  びっくりする

○ひっころぶ  ころぶ  

○ひっつかむ  掴む  捕らえる

○ひっつまずく  けつまずく

○びっつら  びっくり   びっつらこいた → びっくりした.

○ひっぺがす  はがす  ポスターをひっぺがす → ポスターをはがす.

○ひなまずるい  すごくずるい  こすっからい   あいつはひなまずるい奴だ → あいつはこずるい奴だ.

○ひばら  脇腹

○ひゃっこい  つめたい

○ぴりかめのこ  かわいい女の子  美しい娘   アイヌ語.

○ぶっこく  しでかす  する   何ぶっこいたのよ → 何をしでかしたのよ. 

○ぶっこく  言う   バカぶっこいてんじゃねえよ → 馬鹿な事言ってるんじゃないよ.

○ぶったくる  奪い取る

○ぶったたく  なぐる  ぶんなぐる

○ぶったらかす  ほおっておく

○ぶったらく  なぐる  ぶんなぐる

○ふっつく  くっつく  いい仲になる

○ふっとばす  飛ばす

○ぶっとばす  なぐる  ほおっておく 

○ふとんをひく  布団を敷く

○ぷらう  プラウ   馬に引かせる耕耘機.

○ぷらお  プラウ   馬に引かせる耕耘機.

○ふらん  煙突の内側に付いた煤  ゆえん   ストーブの火力をうんと上げると、夜には赤く燃えているふらんが煙突から出ているが見えた.

○ふんだ  そうだ

○ぺそっと  しぼんだ様子  何事もなかった様子   ぺそっとしていた → 何もなかった様子だった.

○へっころぶ  ころぶ

○ぺったらこい  平らな

○へっちゃむくれ  ブス

○へっつく  くっつく

○へっぱる  ひっぱる

○へなまずるい  ずるい  こすからい

○ほいと  乞食

○ぼう  追いはらう  あとを追う   ぼえ → おいはらえ. 

○ぼう  ぼうや   あだっつあんのぼう → 安達さんのぼうや.

○ぼうだら  棒鱈  鱈を内蔵を除去し、寒中に凍ったままからからに干したもの.

○ぼうのり  自転車の立ち乗り   サドルに腰掛けずに乗る乗り方.

○ほきだす  はきだす   梅干しのタネをほきだす.

○ほっかいしゃぶしゃぶ   羊肉のしゃぶしゃぶ

ぼっかけっこ  追いかけっこ

ぼっかける  追っかける

○ほっかぶりする  頬被りをする  知らない振りをする

○ほっき  ホッキ貝   苫小牧産が有名.

○ほっく  フォーク(農作業用)

○ほっけ  北海道で最もポピュラーな魚

○ぼっこ  棒   竹のぼっこ → 竹の棒.

○ぼっこてぶくろ  手袋の一種   5本の指に分かれておらず、親指と他の4本が一緒になり二つに分かれている形の手袋.

○ぼったくる  追い払う  奪い取る

○ほっちゃらかす  ほったらかす

○ほっちゃる  放る 

○ほっちゃれ  産卵後の鮭

○ほっつきあるく  歩き回る

○ほっぱる  ほおばる

○ほっぴき  宝引き  

○ほっぽりだす  ほうりだす

○ほっぽる  ほうりだす

○ほまち  へそくり  大切な   ほまちむすこ → 大切な息子.

○ぽりぽり  ならたけ  キノコの一種.

○ぼる  余分に取り立てる

○ほろう  はらう   頭の雪をほろう → 頭の上についた雪を払い落とす.

○ほんこ  本気   ほんこのばっち → 負けると取られるめんこ遊び.

○ほんだ  そうだ  

○ほんだら  それでは

○ぽんぽん  原動機付き自転車 

○まかす  こぼす   水をまかす → 水をこぼす.

○まかたする  採算が取れる  儲かる

○まかたにあう  採算が取れる  儲かる

○まかたにあわない  採算がとれない  損をする

○まかないをつける  身支度をする   早くまかなえ → 早く身支度しなさい.

○まきすとふ  薪ストーブ

○まきり  切り出しナイフ   アイヌ語.

○まきわり  薪割り  斧  まさかり

○まだら  真鱈  カサゴ科の魚   この卵が鱈子.

○まつかわ  鷹の羽ガレイ

○まて  手数  念入り   まてにやれ → 念入りにやりなさい. あの人はまてだ → あのひとはこまめだ.

○まてい  手数  念入り

○まどんが  まどぐわ 窓鍬 

○まぶい  美しい  かっこいい  なまらまぶい → ものすごく奇麗だ.

○まめたん  豆炭   石炭を粉砕して粉にし、直径数センチに固めた燃料.

○まめたんすとふ  豆炭用ストーブ

○み  箕   穀物をかき集めて入れる道具.

○みずだこ  蛸の一種

○みったくない  可愛くない

○みみかけ  耳当て

○むかっぱら 腹   むかっ腹を立てる → 腹を立てる.

○むぐす  漏らす   しょんべむぐしちゃった → 小便漏らしちゃった.

○むっくり  口琴   アイヌ民族の楽器の一つ.

○むる  漏る

○むんつける  むっとして黙り込む

○めっこめし  生煮えで芯のあるご飯

○めったくない  可愛くない

○めっぱ  ものもらい  めもらい

○めのこ  娘   アイヌ語.

○めろ  女

○めん  雌

○めんこ  お気に入り   花ちゃんは、パパのめんこだ.

めんこい  可愛い  小さい

○めんた  雌

○めんちょ  おでき

○めんめ  キチジ きんき   カサゴ科の魚. 赤いので道内ではお目出度い席で用いられた.今は最高級魚になった.

○めんよ  緬羊  ひつじ   羊毛をとる.

○もぐす  漏らす   しょんべもぐしちゃった → 小便漏らしちゃった.

○もちょがす  くすぐる

○もちょこい  くすぐったい

○もちょっこい  くすぐったい

○もっきり  一杯酒  盛切り酒

もっこ  担架(主に物を運ぶ)

○もみじこ  紅葉子  タラコ   主にスケソウ鱈の子. タラコ(真鱈の子)より小振.

○やち  湿地

○やっこい  やわらかい

○やっつける  やりこめる  終わらせる

○やっぱ  やっぱり  刃物  短刀

○やなぎのまえ  魚の一種

やまいちご  野苺

○やまうさぎ  野兎

○やまおやじ  ひぐま   千秋庵の煎餅の名称

○やまし  ペテン師  詐欺師

○やまべ  ヤマメ

○やまわさび  根わさび

○やる  あげる   これやるよ → これあげるよ

○やんしゅう  内地人  本州から来た人   鰊漁に本州からやって来た出稼ぎ人.

○ゆえん  煙突の内側に付いた煤  ふらん   付着し過ぎるとストーブの燃え具合が悪くなるので、時々煙突掃除をしなくてはならない.

○ゆぐい  うぐい  はや

○ゆだれ  よだれ

○ゆるくない  きつい  つらい  苦しい   生活がゆるくない → 生活が苦しい.

○ゆんべ  夕べ

○よかったです  結構です  お断りします

○よこっぱら  脇腹

○よっこする  別に取っておく  よけておく

○よっぱらかう  よっぱらう 

○よばれる  御馳走になる   ご飯をよばれる → ご飯を御馳走になる.

○らくよう  落葉松  からまつ

○らくようきのこ  唐松林に生えるキノコ   みそ汁の具にするととても旨い.

○らむしゃぶ  ラムシャブシャブ   子羊の肉のシャブシャブ.

○りやか  リヤカー

○るいべ 魚を凍らせて刺身にしたもの

○ろくたら  ろくに

○ろくったら  ろくに   ろくったらことしない → ろくな事をしない

○わさび  ゆりねわさび  葉わさび  沢わさび   山菜の一種.

○わし  私

○わっこ  輪

○わっち  私(主に女性)

○わや  滅茶苦茶  だいなし

○わやくちゃ  滅茶苦茶  だいなし   わやくちゃにされた → 駄目にされた

○わやだ  無茶苦茶だ  どうしょうもない  

○わやっこだ  無茶苦茶だ  どうしょうもない

○わるくち  悪口

○んだ  そうだ

○んまい  旨い