《停念堂閑記》100

「停念堂寄席」57

 

「花見ドンチャン騒ぎ税」

 

本日も、「停念堂閑記」に、ようこそお越し下さいました。

厚く御礼申し上げます。

遠路はるばるか、どうかは、存じませんが、本当に、よくいらっしゃいましたね。

遠路はるばるとは申せ、よもや「停念堂閑記」に徒歩でやって来られる御方はいないでしょうな。そんな御方がいらっしゃいましたら、是非是非お会いしたいもので御座いますが。

とにかく、徒歩で来ようが、泳いで来ようが、はたまた車でも、電車でも、新幹線でも、飛行機でも、ロケットでも、何であろうと構いませんが、要するに、いらして頂ければ、大歓迎で御座いますよ。

もっとも、ロケットと来られますとね、駐ロケット場など持ち合わせが御座いませんので、一つご勘弁のほどを。せいぜい、自転車ででも、お願いできれば、幸甚で御座います。

とは言え、大歓迎と申しましても、高価な美味しい料理でおもてなしをするわけでも、温泉に入って頂いて、とりあえず冷えたビールをグイーッとやって頂くわけでも、肩をお揉みするわけでも、お好みのスイーツをお楽しみ頂くわけでも、御座いません。

ついでに、お友達と連れ立って、ゴルフにご招待する訳でも御座いません。

粗茶の一杯すら出ませんよ。ポイントだって付きませんから。

このような点は、まー、一言で申しますと、ケチですわ。いや、ドがついて、ドケチと言うべきですなー。

しかし、公金や裏金を使って、どうのこうのと言う事情は、一切御座いませんので、この点は公明正大で御座いますので、どうぞご安心下さいませ。

 

強いて、幾分カッコ付けて申し上げますと、心の問題とでも言いましょうかね。

おヒマなお方、心を込めて、大歓迎で御座います、と言う次第なのですよ。

まだ明けやらずの暗い内から、パッチリと目が覚めまして、サー今日一日、どのように過ごすか。と言う難題のもとに日々をお過ごしの方々も多くいらっしゃられるのではないでしょうか。これをしなければ、と言う特別なすべき事も無く、何処へ顔を出しても、歓迎されるわけでもなく、しかし、なんとか今日一日を過ごさなくてはならない、と言う御事情の方、このような方々を心より大歓迎するのが、「停念堂閑記」なのですよ。

 

話は、毎度の代わり映えのしない、アホくさい、バカバカしい、クダラないと言う三拍子を兼ね備えた、行き当たりバッタリのアホくさい、バカバカしい、クダラない話で御座います。深刻にならないところが、取り得ですよ。

夜、眠れなくなったりしませんからね。

もー、すぐに忘れちゃっても、なんら問題は御座いませんよ。

 

なんちゅったって、目的がヒマ潰しですからね。

お互いに、持て余しているヒマを、適当に、好い加減に、なんとか、あの手、この手で潰さなくては、ダメなのですよ。大して関係のない余計なことを交えたりしましてね。

しかしですね。これは、これで、ケッコウ手間隙かかるのですよ。

手間隙かからなかったら、ヒマ潰しにならないだろうって、ですか。

至極、ご尤もなご意見で御座います。同感、同感で御座いますよ。

張り切って、手間隙を惜しまず、たっぷり手間隙をかけて、連日のヒマと言う強敵に挑むことに致しましょう。

打倒、ヒマ!

A A O!  エイエイ、オー!

ヒマ潰しとは、申せ、些か次元の低い、掛け声でんなー。

 

 

さて、本日の話は,これ迄に無い、誰もが、一度もお目にかかったことのないような飛びっきりスゴイ話ですよ。どこがスゴイのかちゅーと、どこをどう切っても、阿呆クサイ、トロクサイ、鈍クサイ、けちクサイ、辛気クサイ、キナクサイ、陰気クサイ、素人クサイ、これだけ並べればどれかにひっかかるであろうクサさがプンプンの金太郎飴で、もう、どこをどう切っても、クサイ、クサイ話なのですよ。吸い込んだら最後、脳ミソがグズグズになってしまいますからね。お気をつけ下さいませ。予め,消臭剤のご用意を怠り無く。マスクも。

なんて、言う程の事は御座いません。平凡極まりない話です。

歯を全部抜いて、総入れ歯にしたハナシのような話ばっかりですから。

 

では、参ります。

 

いまテレビで大騒ぎしているのが、「桜の開花宣言」と言うやつですなー。これは一体なんなのでしょうね。

各地に所定の桜開花に関する標準木とか言うのが決められていて、気象庁の担当職員の方が、開花しているか否かを観察して、おおむね5・6輪咲いたのを確認すると、世間で言われているところのいわゆる「桜開花宣言」となるのだそうですな。

なお、この桜の木は、染井吉野に限定されているそうですよ。

ところで、この標準木って、どのような基準で決められたのですかね。全国に66本決められているとか。

一つは、染井吉野であると言う事のようですな。あとは、気象庁の近くが良いとか。気象庁の職員が、観察するのに便利と言うことのようですが・・・。余り、キッチリした基準があるようでも無いらしいですね。

樹齢とか、陽当たりが良いとか悪いとか、植わっている環境とかは、考慮されていないのでしょうかね。

しかし、この木で、開花した、まだしていないが決まるのでしょうからね。近隣の桜の木の花が、先に結講咲いてしまっていても、標準木の花が咲かなくては、開花宣言とはならないのでしょうからね。

できるだけ、同じ基準の方が、標準として相応しいように思われますがね。

どうしたものですかね。

 

テレビ局では、シーズンになると、標準木の所にカメラを待機させておいて、3輪開いているのが確認できるとか、4輪まで開いたとか、大騒ぎしていますな。そして、観測の所定の時刻が決まっているようですね。気象庁の担当職員が来たら、今日は「開花宣言」となりますか、などとせっついたインタビューをするのが、恒例となっていますなー。

因に、気象庁では「開花」と言う表現はしているが、「開花宣言」と言う用語は使用していないとか。

また。「桜前線」がどうのとテレビ等では、連日大騒ぎしますが、これも、気象庁では「さくらの開花日の等期日線」と言う表現をしているとか。

要するに、「桜開花宣言」とか「桜前線」と言う用語は、新聞・テレビ等マスメディアが便宜的に使用しているもののようですな。

それはそれで良いとしまして、何で「桜開花宣言」、「桜前線」どうのと、こうも大騒ぎするのですかね。

思うに、国民みんなが、桜が大好きで、大いに乗って来れるからではないのかなー、なんて思ったりするのですが。

開花して、たいして間をおかず、パァーと満開になって、間を置かず一斉に散ってしまうところがいいのですかね。長期に亘り、あまりダラダラとやられると、集中力が切れてしまうのでしょうかね。長々と、桜花見のドンチャン騒ぎをやれると、近隣の人は、たまった者では御座いませんな。騒ぐ方だって、ダレてしまいますよ。花見は、短期決戦が良いですよ。

とにかく、メディアは、4輪の開花ではダメ、5輪だと「開花宣言」出たなどと、全国的に報じて、大騒ぎしますよね。

この1輪の差って、何なのですかね。どんな意味があるのでしょうかね。

そりゃー、世の中、色々な事態に、何処かに判断基準となる一線を設けなくてはならない事態があるのかも知れませんが、言っちゃーなんですが、桜なんざー、1本の木に幾ら花を付けるとお思いですか。いくらヒマ潰しができるからと言っても、数えてみる気には。まったくなりませんよ。

無数の花のその内のたった1輪で、その桜の木の花の事態に何か影響が現れでもするのですか。4輪であろうと、5輪であろうと、はたまた10輪であろうと、全く異なる事態が発生するようには、見えませんけど。

 

開花前と開花した後の区別をしたいのならば、1輪でも開花は開花ですから、とにかく1輪でも開花すれば、それで良いではありませんか。4輪と5輪のこの間の1輪の差の意味するところが、今一理解しずらいのですよ。

5輪の開花宣言が出る以前に、花見と称してドンチャン騒ぎをしてはならないと言う取決めでもあるのですか。あるいは、5輪の開花宣言が出されたら、花見でドンチャン騒ぎをしなくてはならない、と言う決めごとでもあって、違反したら、罰金でも取られると言う事態なのですか。

この1輪の差は、何の意味があるのか、まったく判りませんなー。教えてー。

丼に盛られた炊きたてのご飯の内の4粒と5粒の間にある1粒の差が判りますか、ちょーの。

因に、こう言うのを屁理屈と言うのですよ。あいづちは、「へー」とやってくださいよ。たのみますよ。

 

ところで、目下我が国では、財政大困難に陥っているのは、誰でも知ってますな。

そこで提案です。

「花見ドンチャン騒ぎ税」を設定して、増税を策したらどうでしょう。

消費税なんぞは、成人・未成年者、老若男女、金持ち・貧乏、誰彼一切構わず、

只只、一律に、さー払え、と言う性格のものですよ。

一律は平等だ。さー、払えと言う、甚だひん曲がった平等感を振りかざして、弱者には何にも配慮するところが見られない悪税ですよ。

そんなことする蛮勇があるのなら、「花見ドンチャン騒ぎ税」でも掛けなさいよ。花見でドンチャン騒ぎできる人達は、それなりの余裕のある人達なのだから。本当に困窮している人達は、いくら桜が満開になろうとも、「花見ドンチャン騒ぎ」は出来ないんだから、それが出来る人達から、幾分の税負担をして貰っても良いでは御座いませんか、ちゅーの。花見経費の一部だと思えば、いいのだから。

課税が無理ならば、寄付を呼びかけるとかさ、××紛(まが)いでは御座いますが、幾許かの所場代を頂戴するとかさ、いろいろ方法は考えられるでしょー。

国会議員の先生達、ボーッとしていないで、適切な増税策を考えた方が良いですよ。

そうだ、国会議員先生のパーティーにも課税するとかさ、集めた半分を施設費として寄付させるとかさ。特定の施設に寄付するのは、問題があるでしょうから、施設費として、国のその方面の経費に取り込むなり、全体に行き渡るような対策を講ずれば良いのですよ。

花見でドンチャン騒ぎした人には、経費を申告させて、一律10%を課税してはどうです。宴会に使用する場所を申告させて、申告した者に対して、許可証を発行して、所定の場で、ドンチャンできるようにすれば良いのですよ。許可証の発行に伴い、納税の義務を課す事にすれば、良いのですよ。

公平を保ち、より多額の国家増収を図る為に、花見ドンチャン騒ぎしなかった人には、した人と同等の課税をしてはどうですか。但し、非課税の認定を受けている人を除いてね。

なんてことはございませんよ。確定申告書の蘭を一つ増やせばいいのだから。しなかった人の税額は、前年度のした人の平均値に基づいて、10%課税すれば、良いだけのことですよ。たいして手間掛かりませんから。

 

テコちゃん、一発かましてちょうだい。

ボーット生きてんじゃねーよ。代議士先生。

 

また、大企業は、なんだかだ言いつつも、結構な利益を上げているんだから。社員の給与を、とっとと上げれば良いのですよ。社員の給与を上げない場合は、その相当額を税金で徴収すればいいのですよ。そしたら、税金で持って行かれるくらいならと、社員の給与を上げようと言うことになりますから。そうすれば、所得税の増収に繋がるのだから。

国会議員さんだって、自分の給与が上がれば、と期待しているでしょう。

私はね、国会議員先生の給与を上げると言うことに反対はしませんよ。思い切って、20%ほど引き上げれば良いのですよ。

但し、その処置と共に、国会議員報酬に対する税率を50%ほど引き上げれば良いのですよ。国会議員の先生も、給与が上がって、気分が良いでしょうし、国も増収となって、まさに、ウインウインというやつですよ。

国民だって、みんな賛成しますから。良いことづくしの政策ってなもんですよ。大岡政談の三者一両損ならぬ、三者一両得と言ったもんですだよ。

要は、国会議員先生と呼ばれている人達のヤル気の問題ですよ。

 

ちょっとボヤキ話にそれてしまいました。相済みません。話を戻します。

とにかく、日本人は桜の花と宴会のコラボが大好きなようですな。これに、マスメディアがここぞとばかり油を注ぐから、もう、いたる所で、近所の人々の大迷惑をものともせず、お花見のドンチャン騒ぎですわ。

ところが、宴の後のゴミ処理・掃除が大変なようですな。マスメディアは、油を注いで、思いっきり乗せておきながら、終わればすぐに、後始末のマナーの悪さを報じるのですから。マスコミ、大清掃団を組織して、花見後の清掃活動をして、その実況を放映してはどうです。マナーの悪い人を追っかけ回す画像ばかり放映しないでさ。さんざ乗せた罪滅ぼしと言うものですよ。ホンマ。

 

それから、政府もですよ。外国から観光客を呼び寄せようと、やたら積極策を講じていますなー。

沢山の外国の方々が観光にいらっしゃるのは、大変有難い事かも知れませんが、ここにはもっと深いマナーの問題の発生していることを、よもや国会議員の先生達、ご存じないとは言わせませんよ。

観光地では、何処此処構わず、私有地に入り込むし、小路でタチションする人もいるし、車道と歩道の区別なく歩き回るし、とんだ無法状態ですよ。とにかく、この点についての、警察の取り締まりが、不徹底で、極めて甘くは御座いませんか。

だいたい、外国観光客相手に儲けがある人達は、それだけ利益が得られるから、多少のことは眼をつぶるのでしょうが、そうでない日本人は、旅行へ行っても外国人観光客が多過ぎて、なんも楽しくないと、取り止める人も結講いますよ。

花見では、桜の枝を引っ張るし、中には枝を折る人もいますよ。酔っぱらった日本人もちょいちょいやっているようですが。

 

政府は、呼び寄せるだけ呼び寄せて、その管理をしっかりやらないのだから、たまったものでは、御座いませんよ。

外国人の方も、ほっとかれて、困惑する事が多いと思われますよ。マナーの指導とか、通訳とか、基本的やるべきことを、シッカリ整える必要のある事は、申す迄もない事ですよ。

オリンピックは、もう直きですよ。

あの担当大臣、本当に大丈夫かね。前言撤回すれば、それで無かった事になる訳では、御座いませんよ。ホント。

 

行き着く所は、お決まりの小言幸兵衛でやんす。

どうも、お疲れ様で御座いました。

またのお越しをお待ち申し上げます。

 

 

お後がよろしいようで